雲一つ無い空と、両手一杯の愛



「お前がいてくれて、良かったよ」

 言葉にするには、勿体無いほど。

 闇に君臨していた頃が、馬鹿馬鹿しくなるほど。

 一人の男は、マントを翻す。

 愛しいひとは、今、眠っている。

 彼女が、還る場所は自分でありたい。

 彼も、彼女といると安らげるから。

 城など、物など、要らない。

 彼女が彼女であるならば。  

 なんでもする。両手一杯以上の想い…恋の力は無限。
 
 朱金と琥珀の双眸、ラエスリール。  

 彼女は、確かにこの世界に嵐をもたらしたかもしれないが。  

 闇に光を差し込んだのは、彼女。

  「俺は幸せもんだな」   

 闇主は、殆ど、このひとと過ごせる。  

 彼女が、まだ過去を引きずるような事があったとしても、  

 今の彼女なら、幻影に縛られないだろう。  

 大事なのは、未来だから。

  「お前の夢はどんなだろうか?」
 
 夢に、魔力で干渉しなくなった闇主は、目を細めて、ラエスリールを見守る。  

 雲一つ無い空のように、現在、彼の心は晴れやかなのだろう。  

 一番大事な存在。唯一の愛しい人。

「俺も出てきてたら、面白いな」  

 くすりと、笑みをこぼす彼。  

 それはまるで、子供のように無邪気なようだったとか。  

 あの妖主も、今は、彼女にくびったけという事でしょう。  

 彼女は、今後も色んな彼を引き出すに違いありません。  

 愛しいという感情が、そらに浮かぶ星のように、二人ならではの光を放つ。  

 どんな宝石にだって引けをとらない輝きがそこに-----------------------   

 そんな二人が空を飛ぶ様は、まるで虹の掛け橋がかかったようだとか。  

 現に、二人を知らない人が見ても、虹かと噂になったほどです。  

 晴れた日には、目を凝らして見ましょう。  

 類まれな軌跡があれば、あなたに何か良い事があるやも。






 これは虹と合わせて広まった話。  

 ほんとかどうかは、ガンダル神すら、分かりませけどね。 
 
 だって未来を開くのは、自分次第ですから。  


 おしまい。



ということで、長月汀華様から頂いた小説ですvラス様を思う闇主さんです!
もうもう、闇主さん、とっても惚気てますね〜vふふふvそうそう、これから色々な闇主さんを
引き出していくのはラス様、ラス様も然りでしょうか?
ではでは、てーかさん、本当に素敵な小説を有難うございましたm(__)m

(私信)てーかさん、全部アップされて頂きましたm(__)m


後記担当 ちな

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