Dear



あいつがいなければ不安なんだろう。

この心が。

欲して求めて・・・けれど。

今までのようにはいかない女。

面倒で仕方がない。

だからこそ面白いんだがな。

弱くて強い女だから目が離せない。

脆すぎる心で俺をがんじがらめにするんだ。

無邪気さは残酷さと同じで

気付かぬ内に俺の心に爪をたてる。

それが恐ろしく心地よい。


恍惚が背筋を走り抜ける。

唯一認めた

側にいることを許したお前だからこそ

俺をこんな気持ちにさせる。


細くてすぐに折れてしまいそうな首に

そっと口付けて

自分のものであるという

所有の証を刻む。

強く激しく。

硬質の髪を指に絡める。

さらさら零れ落ちる。

色づいた赤い唇に自分のそれを重ねる。

息ができないほどに強く抱きしめる。

お前の全てが愛しい。


抱きしめていても物足りない何かは

いつの日にかこの手にできるだろう。




ということで、麻弥様から頂いたSSですv
闇主さんのラス様へのもどかしいくらいの切ない激しい思いがひしひしっと伝わってきます。
まややちゃん、素敵なSSを有難うございましたm(__)m

後記担当 ちな

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